
今回は坂本龍馬を通して、「日本の美と心」をご紹介いたします。
龍馬を研究してみようと思ったのは、一冊の本『龍馬に学ぶ・水のこころと行動哲学』(百瀬昭次著、かんき出版)に出逢ったのがきっかけです。
「上善は水の如し」と言われるように、「水」は素晴らしい性質を持っています。その水の性質を持っていたのが坂本龍馬だったと作者の百瀬さんは紹介しています。学びの多いお薦めの一冊です。
研究発表する直前(2001年3月4日)に、龍馬ゆかりの京都を訪れ、暗殺された近江屋跡やお墓(清水寺近くの東山中腹)を訪ねました。お墓からは京都市内が一望出来、眼下には龍馬の資料をたくさん展示している「霊山(りょうぜん)歴史館」があります。
ここで龍馬の手紙を研究されている木村幸比古さんの本『日本を今一度せんたく(洗濯)いたし申候』(祥伝社)に出逢いました。
「決断力、行動力、勇気、気概、国際感覚、家族愛」
今、日本人に最も求められているものが、この本に書かれています。
小事にとらわれず、大局観を持ち、志高く生きたところに「日本の美と心」を感じます。いま、龍馬が生きていたら、今の日本や世界をどのように洗濯してくれるでしょうか。紹介した2冊の本が、参考になると思います。
<上善は水の如し>(老子の言葉)
「最高の善は『水』のようなものである。『水』は尊く万物を利して、争わず、しかも『水』は多くの人が嫌がる低い位置に身を置く。だから『水』こそ道に近い存在と言える」

1.柔軟性・・・どんな器にも適合
(剣→ピストル→万国公法)
2.争わない(和する心)・・・障害物の回避、仲介者
(薩長同盟の立役者、勝海舟と西郷隆盛の仲介)
3.浄化能力・・・自分は汚れても、相手を綺麗にする
(日本の洗濯・・・藩意識の脱皮)
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高野山根本大塔
今回は弘法大師・空海を通して、「日本の美と心」をご紹介いたします。
空海は今から約千二百年前の平安時代初期に活躍した名僧です。最澄と共に遣唐使船で中国に渡り、苦難の末に真言密教を日本に伝えました。
高野山に真言宗の一大修行場を作り、現在も大伽藍があります。私も何度も訪れ、その素晴らしさに感嘆しました。
奥の院には空海が眠っており、今も参拝者が絶えません。
空海を研究して、志高く生きたその波乱万丈な生き様に憧れ、幼名の真魚(まお)を私のニックネームにさせていただいたところ、とても行動力が付きました。
空海と言えば、四国八十八ヶ所のお遍路が特に有名です。
千四百キロの「歩き遍路」は「日本人の心のよりどころ」として、今もなお多く方がお大師様を慕って取り組まれています。その方達をお接待する地元の方に「日本の美と心」を感じます。
いまこそ、便利な乗り物に頼らず、ゆっくり歩くことが大切ではないでしょうか。歩くことで、普段氣付かないものが見えてきます。
高野山を歩いて登る「町石道」もお薦めです。南海・九度山駅から慈尊院を通り、尾根伝いに約20キロの道です。
一町(約100m)ごとに、目印の石塔が立っているため「町石道」と呼ばれています。途中の展望台からの眺めはとても良く、紀ノ川が眼下に見渡せます。
写真は、高野山壇上伽藍にある根本大塔です。1月末に歩いて登ったので、壇上伽藍は雪景色でした。寒さの厳しい冬の高野山も味わい深いものがありました。
<お薦めの本>

三教指帰 表紙
空海「三教指帰(さんごうしいき)」
ビギナーズ 日本の思想
(空海著、加藤純隆・加藤精一訳、角川ソフィア文庫)
webKADOKAWA内 書籍ページはコチラ
空海が、青年時代に著した名著。なぜエリート大学を中退し、仏教の道を選んだかを戯曲風に見事に描いた、情熱の書です。この本は、流麗な漢文で書かれた「三教
指帰」を分かり易く口語訳・意訳したものです。
「三教指帰」の基になった「聾瞽指帰(ろうこしいき)」は、国宝として高野山霊宝館に収蔵されています。2003年に京都国立博物館で開催された「弘法大師入唐1200年
記念『空海と高野山』展」で、空海直筆の実物を見ることが出来、感動したのを今も覚えています。
高野山霊宝館【収蔵品紹介:書跡】
真魚
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法隆寺主催の『太子道をたずねて(磯長ルート)』
今回から、私の研究した歴史人物を通して「日本の美と心」を紹介いたします。最初は、聖徳太子です。
聖徳太子は私にとって、とてもご縁のある大切な方です。私の家のお墓が、大阪府太子町の叡福寺(聖徳太子の御廟・お墓のある所)の近くにあり、叡福寺によくお参りしていました。そのご縁で、最初に研究した歴史人物です。
聖徳太子といえば「和を以って貴しと為す(以和為貴)」を一番に連想します。「十七条の憲法」の第一条に書かれてある有名な条文です。
氏族間の争いや権力闘争が絶えず、民(国民)が苦しんでいた飛鳥時代を良くしたいという太子の強い願いが伝わってきます。
戦争、いじめ、殺人などが絶えない現代にも通じる素晴らしい太子の教えです。「競争」ではなく「共奏」(ハーモニー)。「和の心」(なごむ・やわらぐ心)を共に奏でることが「日本の美と心」ではないでしょうか。
2月22日は聖徳太子の命日です。この日は、法隆寺主催の「太子道を歩く会」があります。私も4年前に参加し、法隆寺から叡福寺までの20キロの太子道を堪能しました!
真魚
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歴史人物研究を通して氣付いた「日本の美と心」の素晴らしさと大切さを、連載でご紹介していきます。日本の良さを学び、活かせる日本人に成りませんか!
平成十年に「先人に学ぶ人間学塾第百回記念大会」に参加しました。この塾では、自分の好きな歴史人物のゆかりの地を訪ね、自ら研究発表し、先人から生きる知恵を学びます。この趣旨と講演のお話に感動し、即入会しました。
五ヶ月後に、私にとって身近な存在だった「聖徳太子」について研究発表をしました。家のお墓が聖徳太子の御廟のある「叡福寺」の近くにあり、よくお参りしていたからです。
そして、毎年一人を研究発表しています。今までに、聖徳太子、空海、坂本龍馬、平山郁夫、東山魁夷、鈴木大拙、岡倉天心、西岡常一、入江泰吉、親鸞の十人を研究発表してきました。今、3月28日の発表に向けて正岡子規を研究しています。
十年間の歴史人物研究を通して、日本の歴史と文化の素晴らしさと大切さを感じています。聖徳太子から「和の心」を学び、岡倉天心と西岡常一から「日本の美と心」を学びました。
「日本の美と心」を知るお薦めの本を三冊紹介します。
読めば読むほど、価値の出る本です。
「神道とうつくしび」(葉室頼昭著)
「木のいのち・木のこころ」(西岡常一著)
「新訳・茶の本」(大久保喬樹著)
三冊で約三千円です。『心の宝くじ』を買って、心の三億円を当ててください!
<先人に学ぶ人間学塾>
http://www2.ocn.ne.jp/~senjin1/
<お薦めの3冊>

葉室頼昭著 春秋社
(1890円)

西岡常一著 新潮文庫
(629円)

大久保喬樹著 角川文庫
(543円)
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